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影の中から現れたのはクラン、ベガと共にパーティーを組んでいる若き女ハンター・<ライア>
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[ゴァァァァ!!]
右目から頭部を貫かれた飛竜は怒りの咆哮を上げ、クランとライアに向けて、火球を放った。
『危ない!ライア!』
クランの咄嗟の判断で、二人は飛竜の火球から逃れた。
『ふぅ…危なかった…。もう少し遅れたら、今頃丸焦げの肉塊が二つ出来てたよ…。』
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クランは、飛竜の攻撃により破壊された家などの瓦礫の下にライアを抱えながら飛び込み、隠れたのだった。
「あ、ありがとう…。クラン。」
『礼は後だ。今は飛竜を倒して、この街を救う事が先だ!』
そう言って、クランとライアが武器を構え飛竜に立ち向かおうとした瞬間、どこからか聞きなれた様な声が聞こえた。-
(パルカトラよ!もうその辺で良いだろう!
お前は目覚めて間もない。
下手に戦って死なれてはかなわん。引き上げるぞ!)
[グゥルルル…]
妙に穏やかで威圧感のあるその声に制され、パルカトラと呼ばれた飛竜は戦う意思を示さなくなり、大きな翼を羽ばたかせて大空へと消えていった-
(ハンター達よ。すまないな、あいつはまだ赤ん坊でな。
しつけがまだ済んでないのだよ。縁があればまた会う事になるだろう。さらばだ…フフフ…)
呆気に取られたクラン達を尻目に、謎の人物は消え去っていった…
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