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いつもより早いせいか、食堂にはあまり人がいなかった。
「おはよう、今日はいつもより早いじゃないか。」
「ああ、理樹が早く起きたからな。どうせだから、もう食べに行くかってことになったんだよ。」
「謙吾、おはよう。昨日の試合の疲れとか残ってない?」
「ふっ、あの程度、朝飯前だ。」
彼も幼なじみの一人、宮沢 謙吾。
今は、左手を負傷してるけど、竹刀を持たせると誰もかなわないぐらい、剣の達人だ。
「それにしてもよ、謙吾。お前、いつまでそれを着てるつもりだよ?」
真人が言ったそれというのは、謙吾が一晩かけて作ったという、リトルバスターズのロゴ入りのジャンパーのことだ。
「ん?しばらく着ているつもりだが、お前も着てみたいのか?」
「いや、そんなこと思ってねぇけどさ…」
「謙吾は、本当に気に入ってるんだね」
なぜなら、初めて着て来た時から、ずっと着ているからだ。
「もちろんだとも。恭介に言って、リトルバスターズのメンバーは、これを着るのを義務づけしてもらいたいぐらいだ」
「いやいやいや…」
「俺はイヤだぜ」
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