それぞれの朝

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ところ変わってホワイトロック家。 この家の朝も大概騒がしい。 「チルノ、そろそろ起きなさい」 「やだ、眠い」 「眠いのは誰だって一緒よ」 そう言ってレティはチルノの布団を引っ剥がす。それでチルノが目を覚ます訳だ。 「もう! なにすんのさ!」 「また映季先生に怒られたいの?」 「それは! ……嫌だけどさぁ」 「なら早く着替えて準備しなさい、大ちゃんやルーミアちゃん来ちゃうわよ?」 そして制服に着替え、母であるレティと共に朝食を済ませるチルノ。 しかし、というか、やはり眠いのだろう。 朝食を食べ終わったチルノはテーブルに突っ伏したまま寝てしまう。 「チルノちゃ~ん」 不意にチルノの友人である大妖精、大ちゃんの声がチルノの頭を撫でていたレティの耳に入った。 「ほら、チルノ起きなさい! 大ちゃん来ちゃったわよ」 「う~」 レティの呼びかけにぐずるチルノ。 だがそんなチルノも、再び大妖精に呼ばれた自分の名に飛び起きる事になる。 「チルノちゃ~ん、学校行こぉ」 「大ちゃん!? ちょっと待って! 直ぐ行くから!」 そう言って椅子から腰を上げ、チルノは何故か自分の部屋へ。 しかし、直ぐに慌てた様子でレティのいる食卓へと戻ってきた。 「お母さん! アタイの鞄は!?」 「何言ってんの、起きてきた時自分で玄関に置いてたじゃない」 「あれ? そうだっけ?」 「そうよ、ほら早く行きなさい」 「うん、行ってくる!」
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