少年と新たなる始まり

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 大和はそんな駐車場の中を、ゆったりとした動きで歩いていた。  友達と登校している女生徒や、駐車を終えた教師などが、次々と大和を追い抜かしていく。 「そういえば」  大和は突然何かを思い出したかのか立ちすくむ。  そしてあたりをキョロキョロ見渡した後、 「クラス分け……忘れてたな」 と呟いた。  大和の高校では、二年生より文系と理系に分かれるというシステムがある。  高一の冬休みの時に、学校より郵送で封筒が届けられ、その中に入っている紙切れに文理の希望を書いて提出するといった寸法だ。
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