3人が本棚に入れています
本棚に追加
「レイス…マリアニールの件は聞いておろう?」アルデインは厳しい表情でレイスに問いた。レイスも同じような顔立ちで小さく『はい』と答えた。
「用件はそれだ…お前にマリアニールと共にエリクシオンへ向かうことを命ずる❗」
レイスは少し驚いたのか、一瞬顔が強張った。だがすぐに端正な顔をし、了承した。
レイスは勅命を受けると出立の用意をするために王間を去って行った。
奥からイリアが話を聞いていたのか、アルデインに問い掛けた。
「レイスをここから…出すのですか?あなた…」
意味深な言い振りだった…アルデインは深くは言わなかった…イリアにとってレイスがどれだけの人物なのか…アルデインも分かっていた……。
「マリアニールならば…大丈夫だ…。レイスの事も…受け入れよう。」
イリアは心配そうに窓の外の景色を眺めた。イリアの胸の内には不安が渦を巻いていた……。
最初のコメントを投稿しよう!