第一之噺 突然

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第一之噺 突然

「・・・じゃー・・・7で」 「ぬぉッ!?影虎め、その札を出し  おったか!!」 「あれー、三郎ってばもう  カードないんですか?」 「仕方ないですよ、三郎様。  やりたいって言ったの貴方  なんですから」 「むぅう・・・」 場所は、長野県上田市の上田城。 この敷地内には真田神社があり、 客足が絶え静かな今、トランプを 用いて博打をする者が2人、 傍観者が2人居る。 「む・・・無念なり・・・!」 机に突っ伏す、ポニーテールで 見た目は若い中年男。 「三郎様・・・影虎様相手に勝とう  など、無理ですよ。」 「そうですよ、私達でも敵わない  のに・・・」 朱色と若竹色の巫女服を着た、 双子のような兄弟。 「さて三郎、賞品の代わりに・・・  一つ聞きましょうか、貴方の  部下の話を。」 くすくす、と笑う、白衣を纏う 高位の僧侶。 「儂の部下?・・・ぎょうさん居る  のだが、誰だ」 「しらばっくれないで  下さいよー、みっちゃんさんの  ことです。みっちゃんさんの。 預言者は私でも、出現場所は 貴方にしか解らないんですから」
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