8人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
「!!」
突如、辺りが目映い光に
照らされる。…それも、水色の。
その光の元は―――狼牙。
『明智光秀』の、右手の甲――。
「なん、だ・・・この光は・・・!!」
「ッ・・・殿、ここは撤退
すべきです・・・!!」
伊達家の『殿』とその手下が、
水色の光を見るや否や、退散
した。
「・・・・・・儂が分かるか」
光がおさまった時、狼牙は右手の
甲を押さえていた。
そして、
『信長』の問いに答える―――。
「・・・我が、主君・・・・・
織田、信長様・・・」
「そうじゃ。・・・光秀よ、
お前の『花』を、見せては
くれまいか・・・?」
押さえていた、右手の甲。
そこには確かに、花が
咲いていた。
「・・・明智家の家紋、水色桔梗…
待ち焦がれたぞ。珍しくも
美しき、水色の桔梗が咲く
この時を・・・」
最初のコメントを投稿しよう!