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ただただ何も考えずに
走っていたら、もう
外は暗くなってきた。
道のりも後少しで
未美の家。
いつもどうりの
街並みを見て、
未美の家についた。
頑張って携帯をとり
電話をかけた。
「♪~♪~♪」
いつもと変わらない
君のマチウタ。
「…。もしもし」
暗い声で未美は出る。
「もしもし。着いたよ。」
頑張って普通をよそおった。
「わかった。今行く。」
ツー、ツー、ツー
電話が切れてから
何分もしない内に
未美はやってきた。
涙がバレないように
こらえてこらえて
車から降りた。
黙っていると
「部屋きて。」
と、未美からの
言葉。
「いいの?」
「うん。」
そう言われ、俺は
未美の部屋に向かった。
部屋に着くと、未美は
自分のベッドの所に
すわる。
俺も少し離れ座る。
「……。」
どっちもしゃべらず
沈黙が続いた。
「ねぇ。」
勇気を振り絞り
俺は聞いた。
「本当に無理なの??」
未美に問いかける。
「…………。」
コクン。
何もしゃべらず
小さく頷いた。
なぜか未美の目にも
涙は溜まっていた。
まぶたを閉じてしまえば
今にでも零れるん
じゃないかってくらい。
同じように、俺も
きつかった。
「なんでなの。
なんでそんな急に?」
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