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いつものように
俺は座っていると
いつものように
君が上にきた。
(なんで?いまからまた
振るんじゃないの?)
俺はそう思っていた。
だって期待してて
振られたらダメージ
でかいじゃん。
俺はなにもしゃべらずに
黙っていた。
しばらくして未美の
口が開いた。
「未美、やっぱり想太の
事好き。」
………え?
いまなんて言った?
未美が
やっぱり俺の事
好きって言った?
え?
動揺を隠せない俺は
「えっ?なに?もう一回」
少しほっぺを膨らませ
「だから。やっぱり好き。」
好き?いま確かに
そう言ったよね。
夢じゃないよね。
目の前を見れば
そこには未美が
いる、夢なんかじゃない。
俺はそうわかった瞬間
涙が静かに頬を
つつった。
ただただ溢れる感情は
未美を大好きという感情。
それに反比例し、俺の涙は
流れてくる。
気がつくと未美も泣いて
いた。
俺たちは泣きながら
見つめ合い、
「ははっ。」
「ふふっ。」
っと笑いながら
ギューした。
優しい優しい
キスもした。
強く優しく
壊れないように
風船をだくように
愛し合った。
本当に幸せだった。
この後なにが起きるのかも
知らずに俺たちは
笑いあっていた。
気がつくともう11時。
俺は明日仕事だ。
「ごめんね。遅くしちゃって」
下をうつむきながら
未美はしゃべった。
「大丈夫だよ。未美の
おかげで元気になれたし。
ほら。おいで。」
そういうと未美はまるで
子供のように俺の所へ
来て、
「ギュ~。へへー。」
めちゃくちゃ可愛い。
本当に愛おしい。
車まできて見送りを
してくれる未美。
本当に戻れたんだ。
良かった。
「じゃあ帰るね。」
「うん。事故んないでね。」
泣きそうな未美。
でもやっぱり可愛い。
「大丈夫だって。
それじゃあな。
未美大好きだよ。」
かなり照れた。
「未美も想太大好き。
それじゃあね。」
幸せだ。
「来週も絶対会いに
来るからな。」
すると嬉しそうに
「うん♪待ってるね。」
最後にまた手を握って
「じゃあな。バイバイ」
走りだすと小さい
体をめいいっぱい
使って見えなくなる
まで手を振っていた。
本当に良かった。
空からは真っ白な雪。
「神様も喜んで
くれてるのかなぁ??」
一人でにやつきながら
運動している俺って。
きも。
(いま思うと神様は
泣いていたんだな。
俺たち二人のために。)
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