第一章

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1時間くらい、桜井と喋った。 この1時間で桜井のことは少しわかった。 ねこを飼っていること 双子の妹がいること 実家暮らしなこと ゴミ拾いが趣味なこと 習字を習っていたこと ピンクが大好きなこと 今日話した内容を俺はメモした。 少しだけ…桜井が届けてくれたノートの匂い嗅ぎ、頬擦りをした。 知らない女に"キモイ"とか言われたけど気にしない。 気分がいいままスキップして家まで帰った。 さーくーらーいー 俺はひとりになると桜井の名前を呼ぶんだ。
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