第二章

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「萌ね、 14んの時からここで働いてるんだよね…………」 突然の桜井の言葉に俺は言葉が出なかった。 フワフワとした泡が体にまとわりついて夢のような錯覚を起こす。 「ずっと………、知らない人と寝てきた。知ってる人と寝るのはなんだか安心するの……」 泡で遊びながら桜井は言う。 無邪気な行動と寂しそうな表情はミスマッチだ。 「東海林くん、ありがとう」 「お、俺こそありがとう。ずっと好きだった桜井と……その…………」 「…………」 「……………」 「東海林くんって萌のこと好きなの?」 ……………… 何言ってんだ、俺。
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