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そしてとうとう空の雲をつきぬけました。
[ああっ!す…スゴいチュ]
そこにはピピもチビも見たこともないけしきがひろがっています。そこからみえる三日月は、まるで雲の海に、うかぶ船。
それもさらにかがきがました黄金の船だったのです
[さあ、このけしきを歌にするロン!]
[チュチュ…?]
ピピには意味がわかりません。
[ピピは少女が大好きロン!
だから、オメは少女が大好き三日月を歌にしたんだロン!]
その歌を聞いて少女は夢うつつの中で三日月の船に乗っていたんだロン!]
その言葉にピピの顔が明るくなりました。
[だから新しい三日月の歌をつくるロン!]
チビもピピをはげましました。
[今度は、三日月の雲に浮かぶ黄金の船だワン!]
[わかったチュ!ボクの新しい歌で少女を三日月の船に乗せてあげるチュ!]
ピピの顔は、三日月とおなじ黄金色(こがねいろ)にかがやいていました。
少女はもう何ヵ月も眠りつづけていました。
村のひとびとはもうすぐ少女は死ぬ…とうわさしていました。
パパやママもお医者も少女のことを悲しい顔をしてみつめていました
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