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ひよりの力で完全回復した吾郎は、建物の地下へ降りる。
刑務所内の構造は海東が盗み出した地図のデータにより把握している。
無駄の無い動きで徳川の部屋(と思しき場所)に急ぐ。
その間、徳川を守る敵は一切いなかった。
吾郎(誘っているのか?)
吾郎がそう推理する。
そこに徳川がいない可能性もあるが、吾郎は突き進む。
何か確信じみた予感があるかのようだ。
長い階段を降りるとようやく最深部に辿り着く。
そこには刑務所とは思えない、荘厳な扉があった。
吾郎がそれを躊躇なく開ける。
すると真っ赤なカーペットが敷いてありその先には机があった。
社長室などに置かれるような豪華な机だ。
そんな机に背を向けて、モニターを並べて様々な戦いに目を向ける一人の男がいる。
吾郎はすぐさまそれが誰であるか理解し、叫ぶ。
吾郎「徳川ーッ!!!」
徳川「…そう声を荒げるな。叫ばずとも聞こえている」
徳川が座るイスを回転させる。先程まで背もたれで見えなかった男の正体、それは徳川清山だった。
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