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しばらくして幸樹がやってきた。
「遅い」
そう怒鳴り、タバコを取り出す。
さっと出されたライター。
当たり前のように火をつけて貰うと私は幸樹を睨みつけた。
「ごめん。ごめん。客しつこくてさ」
そう。
ここは、ホストクラブ。
煌びやかな内装に高いボトルが並ぶ。
無駄に盛った髪型に高そうなスーツを着たホスト達。
普通の男達もそれなりにイケメンに見えてしまう。
そんな中、幸樹はあえて派手な格好はしない。
普通の男を演じ、女を安心させる。
それが幸樹の手口だ。
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