プロローグ

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ディナ様の願いは次期魔王様の妃の願い。 2つの派閥は、わずか一月で結論を出した。 『ディナ様に限り、定期的に手紙、および贈り物をする事を許可する。 ただし、あらゆる文章において政治的な意見をする事は許されない。』 とても、シンプルだった。 ディナ様のお気持ちを考えれば当然といえば当然。 派閥にとっても政治的な事に関わらないなら、問題はない、と。 わざわざ中身を確認するような事はしない。 契約には、ディナ様といえど従わなくてはいけないから。 そして、それを運ぶ人として 僕が選ばれた。 僕の一族は、人間には認識できないくらいの上空を、他の種族の何よりも速く飛ぶ事ができる。 そのため、古くから僕の一族は郵便をしている。 だから、僕が選ばれたのだ。
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