どうして…

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 私が小学4年生の1学期の時に、担任の先生に、「だれだれ君たちにいじめられています。」と、勇気を振り絞って言ったところ、先生は「自分でどうにかしなさい。」という言葉を返してきました。即答でした。先生として、大人として教師としてこれでいいのか? 大人になって今でも疑問に思います。  その頃の私は、まだ4年生になったばかりでどうしていいのかもわからない挙句、悩みぬいて勇気を振り絞って、担任の先生に相談しました。その勇気をかってほしかった。先生に相談するというのは《ちくる》という事なのです。これがいじめっ子に知られたら、仕返しをされるかもしれない。こんな私の気持ちを先生は、何も考えずに「自分でどうにかしなさい」という言葉を返してきました。なんて無神経な言葉なのでしょう。大人にではなく、たった9歳になったばかりの私に言う言葉にしては、あまりにも冷たく、四面楚歌を感じさせる言葉でした。誰も頼りにならない、そう思い知らされた瞬間でした。  確かに、担任は大学を卒業したばかりの新米教師でした。でも、即答する前に、周りにいるベテラン教師に相談すべきではなかったのか?  先生は新米でも当時の私にとっては、学校の中で一番身近な大人であったことは確かであった。この事がきっかけで、私は担任を信頼することすらできなくなった。ここから、地獄の始まり…。登校拒否と自殺を考える日々だった。もう毎日、朝が来なければいいのにと思い続ける日が続きました。  登校拒否といっても、母が、私が学校を休みたがると無理やり学校に連れて行っていたため、1年間で29日休んだだけでした。この母の行為も私を傷つけた。問題が解決しないのにどうして学校に行かなければならなかったのか?母の学校に行ってほしいという気持ちが押し付けられただけのことであった。また、大人は頼りにならない。誰も信じられない。こんな思いが私の心の中を駆け巡りました。  いじめがあったことを知っていながら、学校側も3年間クラス替えや担任替えをしませんでした。あり得ない話である。私にとっては地獄であった。これはもはや学校ぐるみのいじめにすぎない。こんな事が本当に起こっていました。
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