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しかし、 咄嗟に横の席を見るがそこにいつもいるはずの姿はなく、 店内は時計が時を指す音だけが支配している。
「そんな驚いた顔して、 どうかしたかい?」
「……いえ、 なんでもないです。 気にしないでください」
自分が相当重症だと自覚しながら、 修哉は体をカウンターに向き直して更にもう一口珈琲を口に含む。
次第に体が重くなる感覚が襲い、 修哉の意識はゆっくりと闇へと落ちていく。 それに抗うことなく、 ただただそれを受け入れた。
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