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いつもの通学路を外れて滅多に通らない道を歩いていくと、 修哉の目に小さな公園が映りこむ。
公園の脇をゆっくりと歩いていき、 いつものように公園の出入口にある自分の指定席のようなポールに腰掛ける。
そこに来るはずもない親友を待つ為に。
瞼が開いているのか開いていないのかよくわからない目で、 修哉は公園の遥か上にある青々とした空を見つめた。
「……なぁ流夜、 お前は本当に死んじまったのかよ?」
親友の名を紅 流夜。
中学からの付き合いでもある流夜が突然消えてから今日で一年が経つ。
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