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それが修哉の目の前から消えただけならまだ会えるのではないかという希望が持てるかもしれない。
だが、 修哉の座っている場所の横の鉄柵の近くに置かれている花をがそんな希望を打ち砕く。
一年も経っているというのに、 未だに実感が湧かない修哉。
「おはよう、 修哉君」
自分の名前を呼ぶ声が聞こえる方を振り向くと、 そこには紅文字でクリムゾンと書かれたエプロンを着た一人の男性が花束を持って立っていた。
「……おはようございます、 マスター」
親友の声に少し似た声が聞こえた為、 一瞬流夜が来たのかと錯覚してしまう。
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