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「まずは初めましてでしょうか。私は第2特務副官、高鷲沙月(たかすさつき)と言います。階級は少尉です」
「どうも初めまして。俺は…といっても説明するまでもないでしょうけど。」
多分隊長となるひとのことぐらい把握しているだろう。なにより高嶺悠蒔のことを知らない俺が説明できるわけもない。
「そうですね。大概のことは頭に入っていますので無理をする必要はございません。」
やんわりと断りをいれるように言ってきた。やはり既に分かっていたか。多分俺が説明できないということも。
「すみません。別に中尉をせめているわけではないんです。ただ言葉通り、無理をして説明していただく必要がないというだけです。」
「別になんとも思っていないです謝らなくてもいいです。高鷲さんはわかると思いますけど、むしろ俺じゃあ説明できなかったですから感謝してますよ。」
俺の顔の色を読み取ったであろう高鷲さんが真剣に謝ってきた。今まで隊長だった人に代わって俺が隊長になるのだから何かしら言われると思っていただけに内面は拍子抜けしていた。
「とりあえずなんで俺の部屋にいたんですか?」
聞きたいことはたくさんあるがまずは1つずつ聞いていかなければ。
「中尉が来ると聞いていたので待っていたからです。同じ戦場で戦うのですから早めに挨拶をしておいたほうがいいと思いまして。」
「そんなことなら明日でもよかったんですけどね。部下だというなら他にもいると思いますがその人たちは来ていないんですからそんなに気を遣わなくてもよかったですよ。」
話を聞いている限り真面目な感じだ。話すときも目線を逸らさないで話すために、こちらが恥ずかしくなってくる
「つまりは要約すると他の人たちもここに呼んでほしいということですね。」
「どこをどう要約したらそうなるんですか。」
俺の意見を意に介さずに携帯を取り出して電話し始めた。俺としてはそんなに気を遣わないでほしいという意味で言ったつもりだったんだけどな。
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