いつかのメリークリスマス

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僕は、部屋を染めるろうそくの火を見ながら彼女に問いかけた。 「急になに言いだすの?当たり前じゃん!!あれ?なんで泣いてるの?」 「このろうそくを見てたら、なんか急に君と別れちゃったらって考えちゃって…なんか涙がでてきちゃった。」 「大丈夫!!これからもずっといっしょにいるよ!!」 いつまでも手をつないで、いられるような気がしていた。なにもかもがきらめいて、がむしゃらに夢を追いかけた。君がいなくなることを、初めて怖いと思った。人を愛するということに、気がついたいつかのメリークリスマス。 クリスマスが終わり2月ももうすぐ終わろうというころ、僕は彼女に呼び出された。駅前の噴水があるところに待ち合わせをした。 「話って何?」 僕は彼女に問いかけた。彼女は少し黙って 「………私たち、もう付き合って4年目になるね。だけど、最近あなたは仕事とか忙しくて遊びに行ったり、会ったりする機会が少なくなったよね。たまに会っても最近は前みたいに、あんまり話さなくなったし。だからもう私たち別れましょう。」 あまりにも突然だった。僕はただ黙って聞いていることだけしかできなかった。
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