47人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
「……あいつか。」
だが、すでに奮えは無くなっており、再び冷静に言葉を紡ぐ。
「もう2年も経つのに……今頃になってあんな夢を見るなんて……。」
そう言った明菜の表情は昔の出来事を思い返す。
「………達也。」
そっと一言呟くと、彼女…神崎明菜は朝日が見え初めている景色を窓越しに眺めていた。
―――――
「ふわぁぁあぁ……ねむっ。」
退屈だ…。非常に。異常なまでに。
俺、杉原雅人は高校3年になったばっかりの一般高校生だ。
今日もただ退屈な時間を過ごしに学校に来ている。
「うぉい雅人。おはよう。」
……朝からうるさいのが来たよ。
「なんだよ?」
「何だって言われてもなぁ…挨拶ぐらいいいだろ?雅人は今日も朝は不機嫌なのかい?」
別に挨拶くらいならいいんだが、お前の場合それだけじゃ終わらんだろうが……。
「……別に。そういうお前はどうなんだ?」
「雅人ぉ、君は毎日毎朝毎晩俺を見ていても、これが通常通りだとわからんのかね?」
「……………………」
最初のコメントを投稿しよう!