最速の子孫たち。

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6時間目。 湯川くんはすでに授業が終わり友達と学校で遊んでいました。 6年生はちょうどプールの時間でした。 キーンコーンカーンコーン 6時間目のチャイムが鳴り、先生はHRの準備で学校に入り、生徒は更衣室で着替えていました。 しかし、男子更衣室から5人の生徒が着替えて出てきました。 そして、更衣室の建物の裏側にまわり、換気扇の近くでコソコソしてしいるのを、湯川くんは気がつきました。 湯川くんは楽しく遊んでいましたが、その5人に近づいて行きました。 「どこ行くの?湯川くん?」 「え?あの人たち何してるか見てくる。」 「え!?やめたほうがいいよ!よしなよ!」 「見てくるだけだって!」 そう言って湯川くん1人、5人に近づいて行きました。 「何してるの?」 うわッ!! 5人は一斉に驚きました。 「何だよ!チビかよ!」 あの驚きようだと、いいことはしてないようです・・・ 「お前も見るか?」 「何を?」 「こっから女子の着替えが見えんだよ!」 彼の笑みを浮かべながら換気扇を指さしました。 「やだ!」 湯川くんは2年生なので戦隊ものや仮面ライダーに憧れる年頃。 正義は全て良いことと思っています。 「めったに見られないんだぜ?」 「やだ!」 「そうか。じゃ~とっととどっか行け!俺らのこと誰にも言うなよ!」 そう言われ湯川くんは後ろを向き走り始めました。 向かった先は友達の所ではなく、・・・ 職員室。
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