新たな出会い

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*―――――――――――――――* この学園の理事長が壇上へ上がる。まだ40代だろうか。高等部と中等部があるため、実質一番偉いのは理事長である。 「まずは、入学おめでとう。えーあとは、まぁなんだ…いろいろあるが頑張ってくれ」 …理事長、適当過ぎない?普通、学園生活を謳歌してくれとか、学業に励んでくれとかいろいろ話すことあるだろ。まぁ長ったらしい話がないだけマシか。 周りを見渡すと、新入生は200人程度でさほど多くない。 各クラス(青龍、朱雀、玄武、白虎)50人ずつというのを誰かが話しているのを聞いた。 理事長が壇上から降りると同時に、今度は何やら数人の生徒達が壇上に上がっていく。3人中2人が三年生で1人が二年生だ。 「あぁーすまないが、もう少しだけ話を聞いてくれ。俺達はこの学園の生徒会執行部だ」 いきなりのことに会場がざわつく。 話し始めたのは、先程悠斗達の受付を行っていた男子生徒だった。 「この学園は生徒自治が原則になっていて、基本的に学園の決めごとや、行事等は生徒が決めるんだ。その事を重々承知しておいてくれ。あとは、神楽坂(カグラザカ)頼む」 今度は、横にいた2年の生徒が話し始める。 なかなか爽やかな青年だ。笑顔がとても似合うが、言葉の変わったアクセントが気になった。 「例年、“ある行事”――初夏に行われるものだが、そのせいかクラス間の仲が悪くなる。これは必要な行事やけん、無くすことはできん。各クラス仲が良くなるように今の時期から振る舞って欲しい」 生徒は何のことやらさっぱりだ。 何人かは知っているような素振りをしていたので、どうやら噂も流れているのだろう。 「最後に――秩序、校則、規律を乱すやつは許さんばい」 そう言うと、三人は壇上を降りていった。
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