午後のひととき

2/3
12人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
  白で統一されたその部屋は わたしのお気に入り… 大きく開かれた窓から やわらかな陽射しと おだやかな風が舞い込む午後 「お嬢様?そろそろお時間です」 「………」 「お嬢様?」 「あ!じいや?何?」 「飛行機のお時間です」 …そうだわたしは今日  イタリアへ帰るんだっけ わたしは手にしていた携帯の画面を指で弾いた 「クリアしたかったな…」 「お嬢様、如何なされました?」 「かいとうのゲームだよじいや」 「怪盗?ですか?」 「いいえ解凍よ!敵のボスが、世界を寒いギャグで凍らせるの」 「お嬢様…もしやそのボスの名前は……」 「たく」 執事は静かに頷いて メイドを呼んでわたしの旅立ちの用意をさせた  
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!