死の価値

8/18
前へ
/20ページ
次へ
これだけの情報が有れば十分だ。 要するに、本気で行かねぇと、『死ぬ』って事だ。 岬のマンションを後にして、オーナー・『匠』のもとに向かった。 匠は都の離れの綺麗なペンションに住んでいる。 車を走らせて一時間程度でつく。 ここには時々くるが、行く目的はいつも一緒…武器の調達である。 「光か!?」 ドアの前に立つと中からドスの聞いた声が聞こえる。 「あぁ、俺だ」 匠のオヤジは俺を中に入れ、頭を下げた。 「すまん…巫組が絡んでいるとは知らなんだ…さっき岬から連絡が入った。ワシも下手に手がだせぬ…」 申し訳なさそうに謝る匠に聞きたい事があった。 「匠のオヤジに依頼したのは誰だ?」 「可愛いお嬢ちゃんだったよ?本人だった」 マネージャーが巫組の線が太くなった。 「オヤジ!!防弾チョッキとエスコートを3丁たのむ」 「わかった!!」 『エスコート』とは、掌サイズの拳銃だ。よく外国のセレブが護身用に携帯する代物。 匠はセカセカと裏に消えて行った。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加