死の価値

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俺は、自分の中では時間に厳しい方だと思う… 待ち合わせの時間の10分前には公園に着いた。 噴水の前に妙な人だかりができいる。 「まさか!?」 俺の考えは的中した。 工藤 未來 が人だかりの真ん中に堂々とした姿でいた。 変装ぐらいすればいいのに。 足はスラッと長く、神は明るい茶色のセミロング…小顔で少し高い鼻が印象的、テレビから出てきた様な美女だな…そんな事を考えていると、彼女と目が合った。 「あっ、光くーん!!」 彼女は俺に向かって手を振っているではないか!? 人だかりをかき分けこっちに駆け寄ってきた。 「もぅ、遅いじゃないの~、さぁ行こ?」 と言われ…腕をくまれ…引っ張られ…そのまま公園を後にした。 彼女に群がっていた人だかりは呆然と見ていた。
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