死の価値

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あまりの話の流れについて行けなくなってきていた。 「彼女が依頼主って…病気か何かなのか?」 男はゆっくりと口を開いた。 「薬中なのです…薬漬けの毎日。それがメディアに漏れる前に片付けて欲しいのです」 確かに薬物の摘発により、タレント生命が断たれた人物も少なくない。男が言った『彼女はもう長くない』とはこの事だったのだろう。 「依頼を断る理由は無い。いつまでに殺ればいい?」 どんな依頼だろうと、俺のオーナー・『匠』が寄越した客だ、断るわけにはいかない。 「彼女と会って決めて欲しいのですが…」 「彼女って、工藤 未來!?」 自分が殺そうとしている人物に会って話せと言われ、動揺が隠せない…
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