揖保寺

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ガチャッ するとハスキーお経が鳴りやむ どおやら四角形の物体の正体は古びたラジカセだった。 静寂が本堂を包み込み小鳥の囀りが心地よく響き渡りいつしか太陽の光りがさしこんでいた。 高田が大きなため息をつき、次の瞬間大声で叫んだ。 「和尚っ!いい加減出て来てなさい」 すると目の前の仏像の首がゴトゴト音をたて震え始め、うぅ~うぅ~とうめき声をあげだした。 高田はしばらく仏像を見つめていたが、仏像の段取りの悪さに痺れを切らし、苦しげな仏像の首を両手で持ち上げた。 「ぶはぁー、ゲホッゲホッおえーっ」 中から涙目で口から小量の嘔吐物を垂らした坊主頭の老人が出現した。 老人はむせながら 「なぜ、なぜ故お前は朝の勤めを妨害するんじゃー!!」 口から嘔吐物を撒き散らしながら叫んだ。むろん、高田の顔面に嘔吐物がシャワーのようにふりそそぐ 。
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