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「いつも賑わう屋上が殺気立ってんねー、ここまで来ると凄いわ、これ。あの転校生ヤバいわよ?」
「こんな事になったのは転校生の自業自得か、あるいはテニス部の過信か。」
「過信?」
「そ。彼女なら大丈夫、彼女なら受け入れられる、彼女なら…そんな感じ?」
「はー、あいつらもっと賢いかと思ってたのに。んな馬鹿だっけ?」
「恋は盲目って言うからねぇ、恋は男を駄目にするわ」
「言えてる。」
現在昼休み。
私は友達と一緒に屋上でランチタイム。
そんで更に目の前にはテニス部レギュラーと転校生姫神さんがいるわけで。
いや、別に彼等を観察してるわけじゃないよ?そこまで興味ないし。
ただ私達のいるここが昼飯食べるのにベストプレイスなだけであって。
説明しておくと…我が校の屋上は、昼休みのみ解放される。無駄に広く用途は様々で、昼飯を食べる者やダンス・発声をする者、ふざけて走り回る者…色んな人で賑わういい場所だ。
フェンスは無駄に高いし頑丈だしで下手な事をしない限り落ちはしないし。
あ、ちなみに。夢小説にあるような〇〇部専用屋上、なんてものは存在しない。(オタクの友達が何故無いし!と騒いでた。うるさかったので英和辞典で殴って黙らせたのはいい思い出だわ…)
「ねぇ南波?…また一人足りないよ」
「ん?…あ、マジだ。ジャッカル桑原が居ないね。これで三日目だわさ」
「おかしいなあ、ジャッカルは何があろうと丸井とは必ず一緒にご飯食べてた筈なのに」
「…もしかして、彼、姫神さんの事嫌ってる?」
「うっそ、滅多に人を嫌わないあの善人が?」
「だって彼がレギュラーとご飯を食べなくなったの、彼女がレギュラーと仲良くしはじめてからでしょ?」
「…偶然じゃない?」
「そうかなー?」
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