2nd 書いてみた

5/12
前へ
/35ページ
次へ
改訂版です。      今、俺が立っているのは、東旭川高校の俺のクラスの教室。 「おい、亜紀」  目の前にいる同じクラスの少女に声をかける。その子は、黒く艶のある髪をうなじが隠れる程度まで伸ばした髪型で、凛とした瞳が俺を捕まえて放さない。いや、俺が目を放さないだけか……。 「な~に?」  軽快な語調で返事をする亜紀。昔からの幼なじみで、クラスさえ別々になった事はない。 「今度さ、遊園地行かない?」  身体が熱い。恐らく顔が赤くなっているのだろう。息もしづらい。 「えっ、いきなり何言ってんのよ祐樹」  返事を返してくる亜紀も、驚いた表情のまま顔を赤らめてる。 「い~じゃん……暇だろ? それとも嫌?」  胸の鼓動が静かな教室に響く。亜紀にさえ聞こえてそうな程大きく、心臓が脈打ってる。 「嫌じゃないけど……」  顔を俯けて話す亜紀は、もじもじと指を弄っている。今思えば、亜紀のこんな姿を見るのは久しぶりしぶりだ。 「じゃっ、決まりね」  そう言って教室から飛び出す。俺たちの机は扉に近く、直ぐに廊下へと足を踏み出す事ができた。 「あっ、ちょっと待って。何処で何時に待ち合わせするの?」  亜紀が必死に声をかけてくる。そういえば伝えてなかったっけ、緊張して考えることも出来なかった。 「公園の時計台に9時!」  俺は鞄を担いだまま、後ろを振り返り、二年二組の教室に残っている亜紀に大声で言葉を返した。  そして手を振ると、亜紀も同じように手を振り返してくれた。今更ながら、約束をした事に足が震える。亜紀に見られないように急いで階段を降りて行った。     こっちも極端な例ですが、どちらの方がいいですか?
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加