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必死にならざるおえなくなっていた。
何に、追い立てられているのか?
自分でも…掴みきれていない。
けれど…悪い予感はしていた。
気のせいならば、それでいい…
けれど、用心するに越した事はない。
「ユマ・ユサル=マクティス、只今戻りました。」
重い扉を開けると…
其処には、思いのほかイライラした主が居た。
「…遅い。」
いつもの椅子に腰掛けて…
足をバタバタとする子供っぽい姿に…
少し安心して、俺とエサルは一礼する。
「エサル…?お前、ユマをすぐに返すと、言っていなかったか?」
すぐ後ろにいたエサルの肩が、ビクリと揺れた。
「すみません。思いのほか長引きまして…。」
「何の内緒話だ?
…二人でコソコソと…。
ユマを連れて行かれる位なら、直接俺に話せ!!!」
ビクッと肩を震わすエサルを見かねて、アイルが口を挟んだ。
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