第一章‐陰謀の影‐

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      「ユマちゃん連れてかれてから、もうずっとこうなの。 私達も大変だったんだから…。」         大人っぽく長い髪をかきあげて。ため息をつきながら、此方に近づいてきた彼女は‥ ‥まだ、6歳だ。           「いつも、すみませんアイル。」       「あらあら、ユマちゃんが謝ることないのよ?」       ニコッと笑うと、アイルは皇子の方を見た。         「私もヨフも、皇子の為なら、命だって惜しく無いんだもの。この位お安いごようよ。」         儚げに笑った彼女の言葉は、とても重い誓いだった。       皇子に命を救われた事…     皇子がたった一人の自分の為に、心から涙を流した事に… 彼女は、心の底から感謝して、今‥ここに居るのだ。           「すまない‥アイル。イライラして悪かった。 頼むから、俺の為に命が惜しくないなんて言わないでくれ…。」       皇子は、アイルとヨフには弱い…        image=340849294.jpg
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