魔神降臨

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 流星は両手を合わせて拳を作り、両手の人差し指だけを立てた。 「……まさか!」  流星が何をするか悟ったグランギニョルは振り向こうとするが、先ほどの飛び蹴りの勢いが抜けず振り向けない。 「森羅!刺激○絶命拳!」  次の瞬間、グランギニョルの肛門に流星の人差し指が食い込んでいた。 「あっい、いや!いやだ!いぃ!痛い!あっあ、あん!」  かつてない衝撃にグランギニョルは力が抜け、倒れてしまった。 「き……君は…今何を!」  流星は答えなかった。が、読者の皆様に説明しておこう。  刺激的○命拳とは、ギルテ○ギアシリーズのファウ○トの必殺技である。早い話がかんちょうなのだが、敵のライフゲージを一気に半分にしてしまう超強力な技なのだ。  グランギニョルはもう立つ気力さえないようだった。というか呆れて力が出ないのもあるだろうが。 「あれ……?何かおかしいぞ?」  そう言いながら自分の股間を押さえるグランギニョル。 「ない!ない!ないないない!」  グランギニョルはあわてふためき、頭をかきむしる。 「お、おい!どうしたんだよ!?」  さすがに心配になった流星は彼の肩を掴み、勢いよく振ってみた。 「ないんだよ!僕の×××が!」  下ネタになるので伏せさせて頂いた。 「ほら!見てよ!」  そう言うとグランギニョルはズボンとパンツを下ろした。そこには確かに男には必ずあるはずのモノはなく、代わりに女にしかないモノがあった。 「貴様!僕の身体に何をした!?」 「さぁ……?さっきの刺○的絶命拳で細胞の配列でも変わギヘィ!」  言い終わる前にグランギニョルは馬乗りになり、流星の胸ぐらを掴み、持ち上げては地面に叩きつけて言った。 「返せ!返せ!僕の!僕の男を返せ!返してくれ!」  もう涙まで流し始めた。  だが直すにも直し方が分からない。 「すまん。方法が分からない」  そう言うとグランギニョルのつり上がった目は更につり上がり、怒っているのがよく分かった。 「殺す!」
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