魔神降臨

4/19
前へ
/91ページ
次へ
 東の島国の首都にある教会。だいたい歩いて十日ぐらいで着いた。  教会というより、ファンタジーでよくある神殿のような造りで、中には礼拝堂のような場所があり、その先には垂れ幕があり、先が見えなくなっていた。  流星はその先に進むことに若干の躊躇いはあったが、行ってみなければ何も始まらないので、先に進むことにした。  垂れ幕の向こう側は、明らかに違う雰囲気になっていた。真っ暗でよく見えないが、床は円形に窪んでいて、そこには銀色の剣が刺さっていた。 「あれがレイザーアームか。見たところなんのへんてつもない剣だけど……ん?」  ふと目の前に、何か十字型の何かが浮いている。よく見ると上の先端が丸くなっており、左右の先端は五つに分かれているのが分かる。 「つか、これって人じゃない……?」  そう。これは人間。背丈はまだ子どもほどだったが、暗くて顔が分からない。
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加