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その沸き上がる背徳感を信じて、青年は胸倉を掴む少女をそのまま力ごしで押し倒した。
「きゃっ!」
音も無く少女は倒れ、その弾みで少女の手が離れた隙に、小さな肩と華奢な足を押さえ付けて、一瞬にして身動きの取れない状態にした。
こんな簡単に立場が逆転すると思わなかった青年は、荒ぐ息を喉の奥に流し込んだ。
「……あらあら、これから私は何をされるのかしら?」
だが少女はさも平然と笑っていた。よく見るとワンピースが押し倒した拍子に翻り、剥き出した綺麗な肌色の太股に手を触れていたのだ。
青年は失われていた性という物を思い出し、溜まった唾を飲み込んだ。
「う、うるさい! 大人しくしてろ!」
「あらあら、では私は大人しくしてますね」
少女の言動には癪に触るものがあったが、青年はまさぐるように少女を見回した。
こんな小柄なのに握り拳ほどある胸、柔らかくて大きな太股に、何より一寸も狂いのない美麗な顔立ちは、女としてはむしゃぶりつきたくなるぐらいの妖艶さがあった。
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