虎は平凡がお嫌い

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「なに?ならもう一度」 三大夫は拳に息をかけて再度構える。 それに対して真哉は慌てて止めに入った。 「感じた!なべっちの愛を確かにこの身に感じたから、その握りしめた拳を降ろしてくりゃれ?」 「そうか、どうやら教師に対して否、目上の者に対する口の聞き方が分かっておらんようだな。どれもう一発逝けば頭に叩き込まれるんじゃないか?ん?」 「逝ったら叩き込めれないってば!ごめんなさい。もう二度と紐なしバンジーは致しません」 真哉は先程までの態度を一変させてペコペコと頭を下げた。 「全く、ふんっ。二度とあんなバカなことするなよ。ほれっ明日までにこれを提出しろ。それで今日のところは良いから帰った帰った」 三大夫は反省文なるモノを5枚真哉に手渡し、出ていく様促した。 「えぇー反省文書かなきゃいけないのかよ面倒くさ……い訳ではなくて!たった5枚で良い…のか……な」 真哉のこの言葉に三大夫はニンマリと笑った。
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