鼠は平凡がお好き

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「でもしようとしたってことは結局やらなかったんでしょ?」 「うっ、そこついてくる?」 「私は今八葉から聞いた話から判断しただけよ」 「つまんない!もっと驚いてよ!」 八葉は自分が思い描いていた反応と違う反応を千草がした為にじたばたし始めた。 「うわー、びっくりだ」 千草はもう少し上手く言えるだろとツッコミを入れられるレベルのセリフを言った。 「でも一つ違うところがあるのよ!」 じたばたを止めた八葉は千草にニヤッと笑いかけた。 「ふ~ん。なによ?言ってみて」 「『やらなかった』じゃなくて『やれなかった』のよ!」 千草はその微妙な違いな眉をひそめた。 「体育教師四人に取り押さえられたんだって」 「……ご愁傷様です」 千草は筋肉ばか達に取り押さえられた自分をイメージして鳥肌が立ってしまった。
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