お子様な僕の弟君

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平日はさせてくれないから金曜日か土曜日にけしかけるのだが、昨日は奈月が嫌だって云うから明日ね? って引き延ばした。 奈月は割りと淡白だから、というか……バニラ? 多分奈月は性格的に考えてもバニラだから行為にまで及んだ回数は片手程度。 僕はそれに不満はないんだけど……。 「え、なにこれ。放置プレイ?」 こうも突き放されて……というか無防備に鬼畜だとさすがの僕もちょっと辛いな。 無防備は、ある意味罪だ。 そして、無意識は有罪だ。 そんでもって奈月は、魔性だ。 「……振り回されすぎだ、僕」 しっかりしろ。 すっかり奈月のペースじゃないか。 かなり今さらだが。 「なーつー、寝たのか?」 「ゆーい、さん」 「はいはい。ベッドいく?」 ソファーに腰かけて、奈月の腕と腰を引っ張って上半身を引き起こす。 すっかり〝おねむ〟な状態らしく、とろんと蕩けた瞳が見上げてきた。 思わずドキリとしてしまうその瞳は子供じみているくせに妖しく艶やかで、不可思議に光る。 だからさ、そういう無意識が僕には辛いって気づいてる? わざとか。 わざとなのか? まったく。 年下のクセに……。
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