愛玩ドール

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愛玩ドール

午後10時 今日も電話が鳴る 貴方だと直ぐに解るわ 受話器の向こうから貴方の声 「ねぇ、会えるかな?」 貴方が望んでいることは直ぐに解る 身体が欲しいだけでしょ それでも良いの 貴方に必要とされるなら 何でもするわ 例え私が壊れても 貴方の為なら苦しくない 午後10時 貴方からの電話待つ どうして今日も来ないの? 心が痛くてしょうがないよ 「ねぇ…会いたいよ」 捨てられると解ってた なのにどうして? 涙が止まらないの… 貴方がいない それだけで生きる事が辛い 人形の様にボロボロに壊されたのに まだ貴方の事が好きなのよ 馬鹿な女ね 私 身体だけと解っていたのに 心から愛してしまっていたのね 諦めるなんて無理だから これで最後 貴方のもとで逝きます 私が逝って貴方は泣いてくれますか? 最後に一つ願いが叶うとするなら 貴方の記憶に残して欲しい
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