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「終わるはずないじゃん」
「ダリーよ」
正哉と弘が不満げに呟いた。 「ほんっと、出口が見えん!」
「しねよ」
「はあ?言い過ぎだろうが!!」
「ちょっと待て」
悠太が、足を止めた。
それに合わせて、皆の動きも止まる。
「どうした、悠太」
悠太は健の胸ぐらを掴んだ。
「健、お前さっきから誰に相槌うってんだよ!?」
「はあ?」
「だから、だ、れ、に、相槌うってんだよ!!」
「誰って!……誰…だろ」
沈黙…。その数秒後、弘が口を開いた。
「いや、俺は聞いてたぜ?悠太が健に『しね』とか言ってたの」
「はあ!?んなこと言ってねえよ!!」
「悠太の言ってることは正しい。コイツは『しね』なんて一言も言ってない」
正哉が真剣な顔で首を横に振る。
「じゃ、誰だよ!?」
耕介が半笑いで声を上げた。
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