第二章

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成田氏は昔気質の印象を受ける顔立ちと人を探る視線に頑固さを感じる。 一方、成田婦人は温和で上品な雰囲気から夫を陰で支える良妻賢母といった印象を感じた。 まぁ、依頼ほぼゼロの探偵の観察眼などまるで中てにはならいのだが。 恵夢の愛想の良い挨拶が終わったのを見計らいデスクに放り出してあった名刺を手に夫妻に歩み寄り、改めて挨拶をする。 『私、当事務所所長の美咲です。…どうぞお座り下さい。』 ソファー示しながら私も二人の正面に座った。 『エム…。お飲み物をお持ちして…。それで成田さん、エムからあらかたの話しは聞いていますが、詳しい依頼内容をお伺いして良いですか?』 .
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