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待ちに待った金曜日。
仕事を終え、急いで家に帰り食事の準備をした。
そうしている間に、洋介が帰ってきた。
「7時に弘美さんと約束してるんだろ?後は俺がやっておくから、行きなよ。待たせちゃ悪いよ。」
「ありがとう。ごめんね。じゃあ行ってくるね。子どもたちのことお願いね。」
なんて優しいんだろう。
妻が出掛けることを快く思わない夫の話をよく耳にするが、洋介は全くそんなことはない。
子どもの世話もちゃんとしてくれるし、私を信じてくれている。
私は、こんな夫を裏切ろうとしているのだろうか…亜美は、ふと申し訳なくなった。
裏切っているわけではない…食事に行くだけだからと自分に言い聞かせる。
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