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「手を出して。」
と海沿いの道を走りながら圭吾が言った。
「え…?」
「ごめん、急に…。さっき食事をしているときに石井さんの手を見ていて、綺麗な手だなぁと思って。」
毎日、お風呂あがりにお手入れしていて良かったと、亜美は思う。
亜美はそっと、手を差し出した。
圭吾は右手でハンドルを握り、左手で亜美の手を包みこんだ。
どきどきする。
「なんか、高校生みたいだけど、どきどきしちゃうね。」
圭吾の言葉に笑ってしまう。
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