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平日だからなのか、市街地にあるからなのか、ほとんどお客さんがいなかった。
圭吾と亜美の他は、若い女性と歳の離れた男性のカップルだけだった。
あのふたりは、どんな関係なんだろう。
私たちは、どんな風に見えているのだろう。
亜美は気になった。
回りが暗くなり、映像が流れていく。
圭吾の手が亜美の手を握る。亜美も握りかえす。
暗闇の中で、圭吾の顔が寄ってきて、亜美にキスをした。
「ずっと、こうしたかった。」
と耳元でささやく。
亜美も
「私も…」
と正直に答える。
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