妖さんこんにちは

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「…日本って言ったわよね」 美奈は考えるような仕種をしながら冬海に質問する。 「あ、はい…」 もう聞くのはやめにしよう。 流されるだけだからね… 「…貴方。いく場所あるの?」 思い付いたようにさっきまでの仕種を止めて冬海を見つめる美奈。 「ないです」 ここが何処かも知らないのに… 何処へいけと… の垂れ死ぬだけじゃないか… 「…先生なら解るかな…」 ふと美奈が呟いた。 そして、くるりと身を翻した。
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