2章 神は民の為に

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その後、村長さんは 「少しお待ち下さい」 と言い何処かに言ってしまった。 すると、何処からか鐘の音が聞こえてきた。 ゴーンゴーンゴーン 「何の音かしら?」 「さあ?…あ!見て!お姉ちゃん!」 私が指を指した方向には先程の老人、つまり村長さんがいた。 「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」 ゴーンゴーンゴーンゴーン 村長さんが鐘を力いっぱい叩いていた。 「何してるのかしら?」 「わかった!人を集めてるんだよ!」 すると、私の思惑通り直ぐに人が集まってきた。 その中の1人の青年が村長さんに聞いた。 「おーい、村長さーん何かあったのかーい?」 「おぉ、そなたは麗の所の!生きておったのか!」 「あぁ、村長さんが逃がしてくれたお陰で、うちの女房も坊主も生き残れたぜ!ありがとう!それで?今度は何だ?また妖怪か?」 「いや、今回は豊穣の神 秋穣子様の話を聞く為に村の皆を集めておる!」 「何だって!豊穣の神の話とあっちゃ、聞かなきゃならねえ!よし!俺も、手伝うぜ!」 「おぉ、ありがとうのう」 それだけ言うと青年は一件一件家を回り村人を集め始めた。 私達はそれを見て話した 「何か、あの村長さん凄ごそうね…」 「うん…何か、自分を犠牲にして他人を守ってるみたいだし…それだけこの村と住人が好きなのかな?」 「穣子…あんた良いこといったわよ?」 「え?何?」 「何でもないわ、さあ村人も集まってきたし行くわよ!」 「ちょっと、お姉ちゃん!1人で走れるから!」 私は、お姉ちゃんに引っ張られて村長さんのところに向かった。
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