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「そういえば、そろそろ体育祭ですね」
「ああ、そうだな」
沈みかけの夕日が差し込む帰り道。
部活をやっていない生徒は既に帰宅し、部活をやっている生徒はまだという微妙な時間帯。
俺達はその微妙な時間を狙って帰っていた。
「俺は二人三脚とリレーに出るんですよ」
「そうなのか。悠紀なら一位になれるよ」
俺の出る種目を聞いて刹那先輩はにっこりと微笑んで言う。
「刹那先輩は何に出るんですか?」
「私?私は100メートル走と最強リレーだな」
「さ、最強リレー!?」
最強リレーという言葉をしれっと言う刹那先輩。
最強リレーとは白桜学園体育祭の目玉の一つだ。
クラスで足が速い四人が一つのチームとなりリレーを行う種目だ。
しかも、全校種目な為に優勝したクラスが学校で一番速いという事になる。
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