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ガチャッ
「あれ?父さん帰って来てたんだ?」
「ああ、ただいま」
リビングのドアを開けて中に入ると料理が並んでいるテーブルには既に父さんが着いていた。
短めの黒髪、髪と同じ色の鋭い黒目、精悍な顔立ち、がっしりした体、頼りがいのある雰囲気。
椎名 和紀(しいな かずき)、俺の父さんだ。
「悠紀、早く座りなさい」
いつまでも座らない俺に痺れを切らせたのか、姉さんが自分の隣の椅子を叩いて言う。
姉さんの言葉に俺は頷くと姉さんの隣の椅子に座る。
「今日の晩御飯はハンバーグですよー」
ハンバーグが乗った皿を手に持っている母さんがキッチンから出て来た。
「エリア危ないよ」
「あらあら、ありがとうございます和紀さん」
手にいっぱい持っている母さんを見て、父さんがさっと立ち上がり母さんから皿を取る。
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