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「私、大学休んで見に行くわ」
姉さんはちらっと俺を横目で見ると、視線を戻して再びハンバーグを食べる。
昔からイベント事には来ているから今更驚いたりはしない。
「父さんも来るんだろ?」
「ああ、有給休暇を取って行く」
俺の言葉に父さんは小さく頷くと口を開く。
いつも思うんだが、よく口下手な父さんと元気ハツラツな母さんが付き合ったなぁ…
付き合うと言えば体育祭はちょうど良いか。
「そうだ、体育祭の時に刹那先輩を紹介するよ」
今まで紹介してなかったけど良いタイミングだから紹介しよう。
きっと母さん達も刹那先輩を受け入れてくれるだろうなぁ。
「「刹那先輩って…誰?」」
ふと、母さんと姉さんが俺をじーっと見て聞いて来た。
その視線は何故か恐怖を感じさせる物で、俺はゾクリと背筋に冷たい物が流れるのを感じた。
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